AI仕事力研究所とは
AI仕事力研究所が何を研究し、どのように知見を社会へ還元していく組織なのか。VisionとMission、そして『人とAIの仕事』を研究する理由を紹介します。
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AI仕事力研究所を立ち上げた背景や、私自身がなぜこのテーマを研究しようと思ったのかについては、Insights「研究所創設によせて」で書きました。
この記事では、そこからもう一歩進んで、
AI仕事力研究所が何を研究し、どのように知見を社会へ還元していく組織なのか。
その役割や考え方についてご紹介します。
AI仕事力研究所は、AIそのものを研究するための研究所ではありません。
私たちが研究しているのは、
AIによって、人間の仕事力をどう増幅できるのか。
というテーマです。
AIが文章を書いたり、情報を調べたりするだけではなく、人と一緒に考え、仕事を進める存在になり始めた今。
私たちは、AIそのものの進化だけではなく、AIが存在する時代に、人はどう働けばより良い成果を生み出せるのかを考える必要があると思っています。
そのための研究と実践を行うのが、AI仕事力研究所です。
AIそのものではなく、「人とAIの仕事」を研究する
世の中には、AIそのものを研究する研究機関が数多くあります。
新しいAIモデルを開発する。
AIの性能を高める。
アルゴリズムや技術を研究する。
そうした研究は、AIの進化に欠かせないものです。
一方で、AI仕事力研究所が研究するのは、AIそのものではありません。
私たちが研究したいのは、
人とAIは、どう仕事を分担すればよいのか。
AIには何を任せ、人間は何を判断するべきなのか。
AIとの対話やレビューは、成果にどう影響するのか。
AIを仕事へ組み込むことで、仕事の進め方はどう変わるのか。
といった、人とAIの協働です。
技術そのものではなく、その技術を人間の仕事へどう生かすか。
そこが、AI仕事力研究所の研究領域です。
なぜ「AI」ではなく、「AI仕事力」なのか
生成AIの世界では、次々と新しいツールや機能が登場します。
ChatGPT、Claudeをはじめ、今後も多くのAIが生まれていくでしょう。
しかし、私たちは特定のAIツールを使いこなすことだけが、これから必要な能力だとは考えていません。
ツールは変わります。
できることも、使い方も、数年後には大きく変わっているかもしれません。
だからこそ重要なのは、
「どのAIを使えるか」ではなく、「AIによって自分の仕事力をどう高められるか」
だと考えています。
もともと持っている知識、経験、判断力、発想力、専門性。
そこにAIとの協働を組み合わせることで、人間だけで仕事をしていたとき以上の成果を生み出す。
私たちは、その力を**「AI仕事力」**と呼んでいます。
AI仕事力とは
AI仕事力とは、単にAIツールを操作できることではありません。
AIを自分の知性の一部として自然に仕事へ組み込み、人間とAIそれぞれの強みを生かしながら、人間だけでは到達できなかった成果や価値を生み出す力を定義した言葉です。
大切なのは、AIに仕事を丸投げすることでも、何でも人間がやり続けることでもありません。
人間が目的を考え、AIに仕事を任せ、対話しながら成果物を育て、AIにも検証させながら、最後は人間が判断する。
そして、うまくいった仕事の進め方を、次にも使える仕組みへ変えていく。
こうしたHuman × AIの仕事の進め方そのものが、AI仕事力だと考えています。
AI仕事力の詳しい定義や、仕事を進める5つのステップについては、「AI仕事力とは?」のページで紹介しています。
私たちが目指している未来
AI仕事力研究所のVisionは、
「AI仕事力を、英語力やITリテラシーと並ぶ、社会の新しい基礎能力として定着させる。」
ことです。
インターネットやパソコンが普及したことで、ITリテラシーが一部の専門家だけの能力ではなくなったように、AIとの協働も、やがて一部のAI専門家だけのものではなくなっていくと考えています。
企画をする人も、営業をする人も、マーケティングをする人も、経営をする人も。
それぞれが自分の専門性を持ちながら、自然にAIと仕事をする。
そんな状態が、これからの働き方の一つの標準になっていくのではないか。
私たちはそう考えています。
AIを学ぶ人ではなく、AIと成果を生み出せる人を増やす
AI仕事力研究所のMissionは、
AIを学ぶ人を増やすことではありません。
AIと成果を生み出せる人を育て、その価値を社会へ証明し、活躍の場までつなげることです。
AIについて詳しくなることは、もちろん意味があります。
新しい機能を知ることも、プロンプトを学ぶことも役に立ちます。
しかし、仕事で本当に求められるのは、その知識そのものではなく、
「それによって何ができるようになったのか」
だと考えています。
だから研究所では、AIの知識だけではなく、実際の仕事の中でAIをどう使い、どのような成果につながったのかを重視します。
研究するだけでは、意味がない
AI仕事力研究所は、「研究所」という名前ですが、研究成果を研究所の中だけに蓄積するつもりはありません。
研究したことを、社会で使える形にしていくところまでが、私たちの活動です。
研究する。
実践する。
結果を確かめる。
そこから知見を整理する。
発信する。
仕事で使える方法へ変える。
そして、実際に使った結果から、また新しい問いが生まれる。
私たちは、この循環を繰り返していきたいと考えています。
研究と実践を往復しながら、AIとのより良い働き方を更新し続ける。
それが、AI仕事力研究所にとっての「研究」です。
Research・Insights・HAW Lab
研究所のWebサイトも、この考え方に合わせて役割を分けています。
Research|確かめる
Researchでは、調査、実験、データ、検証などを通じて、Human × AI Workについて確かめたことを公開します。
「本当にそうなのか」をできるだけ検証し、再現できる知見へ近づけていく場所です。
Insights|考える
Insightsでは、AI時代の仕事や働き方について、研究所として考えていることを発信します。
まだ答えのない問いや、研究・実践から見えてきた仮説について、考察を深めていく場所です。
HAW Lab|やってみる
HAW Labでは、研究所で得られた知見や考え方を、実際の仕事で使える形へ翻訳します。
AIの設定、仕事術、ツールの使い方、Human × AIの実践方法など、
「では、実際にどうすればいいのか」
を扱います。
確かめる。
考える。
やってみる。
この3つを行き来しながら、Human × AI Workの知見を積み上げていきます。
完成された正解を教える研究所ではありません
AIは、今も急速に進化しています。
仕事の中でのAIの使われ方も、これから大きく変わっていくでしょう。
だから私たちは、「これが100点のAI活用です」と一つの答えを決め、その答えをずっと教え続けるつもりはありません。
実際に試してみる。
うまくいかなければ、その理由を考える。
より良い方法が見つかれば、研究し、再現性を確かめ、これまでの考え方を更新する。
AI仕事力の100点そのものを、研究を通じて更新し続ける。
そんな研究所でありたいと思っています。
人間をAIに合わせるのではなく
AIが進化すると、
「人間の仕事はどうなるのか」
という問いがよく生まれます。
私たちは、AIの進化に人間が必死についていく未来だけを目指しているわけではありません。
むしろ、AIによって人間が不得意なことを補い、それぞれが持っている経験や専門性、創造性、判断力を、これまで以上に生かせる未来をつくりたいと考えています。
人間をAIに合わせるのではなく、AIによって、人間がもっと人間らしく働けるようにする。
そのために、
AIによって人間の仕事力をどう増幅できるのか。
人とAIは、どのように協働すればよいのか。
これからも、実践と研究を続けていきます。
AI仕事力研究所を立ち上げた背景や、なぜ私自身がこのテーマを研究しようと思ったのかについては、Insights「研究所創設によせて」で詳しく書いています。
この記事の執筆者
佐々木秀憲
AI仕事力研究所 所長/Human × AI Work Designer
AI仕事力研究所 所長。ウェブ解析・データ活用・生成AIの実務経験をもとに、人とAIが協働し、人間だけでは到達できない成果を生み出すための仕事設計を研究・発信しています。
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